• ア サインポスト

対外広報は宣伝領域、社内広報は人事領域だ


対メディアを中心に広報活動を行う対外広報は、最終的に売り上げの拡大や、ブランディングを主目的としています。一般的に広報活動のイメージはここにあります。

企業内でも同様です。そのため社内的な評価は、掲載・報道を含めどれだけメディアと関係を構築できたが問われ、この評価がキャリアパスとなっている企業も数多く存在します。つまりメディアとの付き合いが広い広報担当者が出世する傾向にあるということです。

社内広報はというと、内部向けの業務が中心であるため社外的な評価を受けることは少なく、目立った成果があげられにくい業務です。

大手企業の広報部のように配属される人数が多いと、対外広報チーム、社内広報チームに分けられます。社内広報チームを担当するとハズレを引かされた感覚を持つ社員も多くいるそうです。評価されにくいため、出世にも影響するからです。

しかし、これからは違います!

すでに社内広報や、より大きな概念であるインターナルコミュニケーションが経営に組み込まれてきています。従業員満足が成長のエンジンであることを認識している企業も増加しており、これから加速が進むと言われています。このインターナルコミュニケーションは経営企画部門ではなく人事の領域で取り組まれているのです。

まだまだ大企業や外資系企業レベルの話ですが、小さな企業でも社員を大切にすることを是としている企業は、人事が社内広報を担っています。学術的、体系的に取り組んでいるのではなく、企業の成長のためには社員の成長が必要であり、それには社員に働く満足を高め、長く勤続してもらうことを本質的に理解しているからです。

このような現実があるにもかかわらず、社内広報を「広報」という言葉だけで宣伝領域的な評価を下してしまうこと自体おかしなことなのです。

社内報は広報部が制作するケースも多いのですが、社内報はもともと労務管理のツールとして始まっています。そもそも広報は社外向けと社内向け双方を担っているのです。

行動経済成長、バブル期にメディア需要が急増し、宣伝活動が売り上げを支える時代とともに広報もパブリシティ偏重思考が強くなってしまったことで、社内広報が注目されなくなってしまったのかもしれません。その影響が今も評価に響いているようです。

社員も「個」の時代となった今、社内広報は広報の必須活動、企業によっては対外広報より社内広報に比重を高めるという企業もあります。

そのためには、より人事部門との連携が必要です。過去に宣伝と広報を統合したり、宣伝部が広報を管轄する「広報宣伝部」と呼ばれる部署が増えたように、広報と人事が融合する部門が増えることでしょう。

これから先を見据え、広報担当者は今からより人事との関係性を高めてください。出世にも影響するかもしれませんよ。



15回の閲覧