• ア サインポスト

広報に必要な視点と視野角


好奇心は人それぞれだと書きましたが、今回は広報の視点です。

広報視点とは客観的視点と言っていいと思いますが、もう少し具体的に表現するなら「自分たちのことを客観的にみる」ということです。

全てを客観的にみてしまうと、他人事化してしまい、社内からみると帰属意識の薄いやる気のない人、なんでも否定的な人のように思われてしまいます。それではコミュニケーションを核とする職種として失格です。

企業や製品、サービスには必ず意味があります。この意味づけが企業側の自己満足に映ると生活者はついてきません。社会と結びつけるための視点が必要ということです。

次に、社内に視点を向けてみましょう。

経営層と管理職、一般社員ではそれぞれ見ている視点が異なります。経営層は将来の企業の成長を考え、数年先から十年先、もっと先を常に意識しています。管理職は与えられた目標を達成するために1年先から数年先をみています。一般社員は与えられた目標が日常の業務の遂行ですから、目の前を見ています。

ポジションによって見ている景色が違うのです。

広報はどこをみればいいのか。

広報も個人的にはご自身のポジションに合わせた視点を見るべきです。しかし、トップ広報や事業発表などでメディアと接した場合、先のビジョンを伝えなければなりません。そこで重要になるのが「視野角」です。

目の前、1年先、数年先では目線が異なります。それぞれにピントを合わせることができるかが広報の腕のみせどころです。トップが表明した内容を棒読みするだけでは、メディアはおろか社員にもきちんと伝達できるとは思えません。内容を咀嚼することがピントを合わせるという事です。意味をきちんと理解できれば、ご自身も自信を持って説明することができます。

ピントを合わせる力、それが視野角です。

「さすが広報担当、言っている意味を理解している」と評価させるには視野角が必要なのです。

「広報視点と視野角」これはより良い広報担当としてのスキルと言えます。このスキルの磨き方は、相手がどこをみて何を考えているのかを読み取ることの繰り返しです。

よく「トップが突然方針を変えるんで困る」なんて愚痴をこぼしたり、こぼされることありますよね。なぜトップが方針を変えたのか。それは社員が考えているよりずっと先を見て決断したことです。みている景色が違うので社員は理解できずに困惑しているのです。

ここで視野角を発揮できれば方針を変えた理由も想定できます。愚痴をこぼす社員にも説明することができます。

小泉首相の頃、福田官房長官がため息つきながらコメントしていたことが何度となくあり、それ自体がニュースにもなっていましたが、小泉さんと福田さんではみている景色が違っていたということです。

広報としてトップが突然とんでもないこと言い出したと慌てたり、困惑したままで会見するシーンも多々見てきました。何を言い出すんだと疑念を抱きながらでは内容を咀嚼できません。トップの見ている景色にピントを合わせましょう。そうすると内容が理解でき、よい発表になります。



3回の閲覧