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社員をマーケティングすれば、社内広報の手段が見えてくる


前回、「社内広報こそ従業員満足度の向上だ」と書きましたが、社内広報の施策といえば社内報しか思い浮かばないという人が多いのが現状です。

私も企業の広報サポートを行う中で、ほとんどのクライアントが社内広報は何をすればいいのかと施策を求めてきます。

ちょっと考えて欲しいのですが、BtoCなら消費者に、BtoBなら企業・得意先に商品を販売しますが、誰に何を伝えるか、どう販売するのかなどを計画しますね。社内広報も同じです。誰には「社員」です。社員に何を伝えるか、社員にどう行動して欲しいかを計画するのです。つまり社員をマーケティングするということです。

ニーズのないものをいくら販売しようとしても売れないの同じで、社員が興味のないことをいくらアピールしても社員はこっちを向きません。BtoCではカスタマ―ジャーニー、BtoBではマーケティングオペレーションがあるように、社内広報には「エンプロイージャーニー」が必要なのです。マーケティングに携わったことのある方なら、イメージできると思います。

広報に従事はしているがマーケティングには明るくないという方も多くいらっしゃいますので、簡単に言うと、社員が行動に至るプロセス、社員の心理や行動を可視化し、仮説を立てていくことです。

そのためには社員の現状を知る必要があります。常に社員の意識は変化します。それは給料や昇給、ボーナスに影響する売り上げの状況もあれば、組織改革やもっと身近であれば配属先でも変わります。この変化を掴み、同じ方向に社員が歩めるように導くのが社内広報なのです。

私は社内広報をサポートする際には必ず社員ヒアリングから始めます。この作業で経営陣と社員との温度差を確認します。広報担当者の方であれば、すでに組織の一員ですから、大げさなヒアリングをするには抵抗があると思いますので、今の現状から仮説を立て、数人でも構いませんから話を聞き、向かうべき方向性を考えてみてください。

社内広報のツールのひとつである社内報でも、エンプロイージャーニーを意識すれば、社内報の構成やメッセージ、見せ方にも一本筋がとおるはずです。これまでの「読んでくれないから今度はこのコンテンツ」といった制作方法では、トレンドに左右されたり、読み捨てにしかなりません。

本当に良い社内報は何年経ってもそこに企業の本質が読み取れます。以前発行された社内報があればもう一度見直してください。なんでこんな特集したんだろうと思うようであれば、社員よりコンテンツ優先で制作してしまったに違いありませんよ。

社員の意識を掴めたなら、社内報に限らず、社内の至る所に活用できるツールとなるものが存在しているはずです。広報としてそれらを活用し、同じ方向に社員が歩めるように導いてください。腕の見せ所です。


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